先日、何気なくTwitterを見ていて、ある本の存在を知りました。ものすごいタイトルに惹かれて、思わず買ってしまいました。
よくあるHOW TO本とはひと味もふた味も違う『どん底夫婦が再生していく過程を書いた本』
ここ数年読んだ本の中で一番の衝撃です。本当に「やばい」のでみんなぜひぜひ読んでほしい。
口論の毎日に価値がありますか?
この本の舞台はアメリカなのですが、妻から夫への苛立ちの内容がまずいきなり衝撃でした。
- オムツを捨ててって言ったのに「ちょっと待って」ってまたゲーム?!
- こっちは毎日必死なのに、あなたは週末ごとにサッカー。終わったらのんびりシャワーと昼寝?!はぁ?!
- 「子どもを見ていて」って言ったのに、なんで寝てんのよ!!
- 玄関にゴミ置いといたのに出さないって何?見えてないの!?
読めば読むほど身に覚えありまくりなケンカが出てきて、もはや笑えます。これって海外でも同じなんだ。びっくり。
そんな”あるある”に溢れるこの本は、
夫婦だけの時はうまくいってた2人なのに、子どもが生まれたら毎日イライラケンカばかり。このままじゃ別れるしかない?いやでもなんとか踏みとどまりたい、そのためなら何でもする!
と再生していく過程を書いています。
そしてこの本には、毎日を必死に生きる私たちへのエールとノウハウが詰まっています。
残りの人生を一緒に添い遂げようと決めた人と、あなたは家事について口論している。それって価値がありますか?
もしあなたの人生からそんな争いがなくなってほしいと願っているのであれば、それは子どもにとっても、いいことですよ
夫婦の揉め事を解決するのは夫婦のためだけでなく「子どものため」でもあります。
家族全員が笑って過ごすため、真剣に向き合って変えてみようよ。いつ変わるの?今でしょ!まさにこの言葉がぴったりな本です。
「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」のここがすごい
とにかく聞きまくり、試しまくり
やれるだけのことを全部やってみよう!と決めた彼女、本当にありとあらゆることを試します。
もはや潔いくらい、手当たり次第いろんな人に「どうしたらいい!?」「どうしたら私たちのこの関係がマシになる!?」というかんじで聞いて回ります。聞く先がまたおもしろいんです。
聞いて、試して、うまくいったりいかなかったり。
うまくいかないなら「どこが足りないんだろう」「じゃあ今度はどんな人に聞いたらヒントが得られるだろう」
次々に出向いては学習していく感覚はもはやゲーム。彼女に自分自身を投影しながら読み進めるのが楽しくなってきます。
読んでいるだけでストレス発散になる
この本には夫へのありとあらゆるイライラが赤裸々に描かれています。そのため、読んでいるともう共感があふれすぎてヤバイ。
たとえば例として挙がっていたこんな一場面。
妻:夕飯お肉でいい?
夫:別にいいけど最近肉ばっかだよね
妻:もういい!そんな言い方されてまで作りたくない、どうせ食べたくないんでしょ!
ああぁわかる、わかるよー。まさか海の向こうの人にこんな共感できるとは。
うなづきまくっていると、友達とグチり合いしてるときと似た気分になります。
自分が吐き出してるわけじゃないんだけど、言いたいことをそのまま代弁してもらってる感覚。これだけである程度ストレスを発散できます。
また、自分の中のモヤモヤしている感情や苛立ちを言葉にしてくれるところも魅力的です。例えばこんなフレーズ。
自分が欲しているヘルプを、夫が直感的に理解してくれるとでも思うのかもしれない。そして、彼らが理解してくれないと、それに怒りを感じてしまう。
自分でなんでもやってしまうなんて、ちっとも褒められたことじゃない。それは害にしかならない。
ほんとに全くそのとおり。読みながら何度うなづいたかわかりません。共感したり「わかってもらえた」という感じることで少し気持ちがラクになるのを感じました。
夫側の言い分も出てくる
この本には「夫の言い分」もしっかり書いてあります。
筆者や友達の夫たちが投げてくる意見。コレがまぁ夫の意見と似てるんですよね・・・
- 子育て手伝おうとしても全部妻一人でやってしまう、それなのに怒られる
- 家が片付いてないだけでなぜそんなにイライラするのか
- イライラする前に「食器片付けて」って言ってくれればいいのに
- 怒鳴られると黙りたくなる
なぜそう思うのか・妻のどこが不満なのかも書かれているので、本の中で夫と疑似討論している気分になれます。
片方の言い分だけだと偏りますし、共感だけでは解決には向かっていけないですもんね。両方の意見を聞くのは大事。
こんな風に夫側の意見を多く取り上げているところもこの本の大きな魅力だと思います。
※私たち夫婦もあるケンカについてそれぞれ記事を書いています。よかったらこちらもどうぞ↓
私視点:「ゲームがしたい夫」と「子どもと遊んでほしい妻」~妻のモヤモヤ編~
夫視点:『ゲームがしたい夫』と『子どもと遊んでほしい妻』~夫の気付き編~
私たち夫婦と似ているのを感じたところ
必要なのは「強い決意」と「ハッキリした主張」
今は協力して生活している私たち夫婦ですが、ほんの1年ほど前まではケンカが絶えず、離婚寸前までいったこともありました。
詳細はこちら:【夫婦対談】新婚で離婚危機!?修復のきっかけになった妻の言葉「夫婦は他人」の意味とは?│メリラボ
「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」を読んでいると、著者さんと自分の共通点に気付きました。
それは「やるなら今しかない。できるだけのことはすべて試してみよう」という強い決意。
私も夫も「大人」なので、今まで長年やってきた生き方や感じ方はなかなか変えられるものではありません。嫌な顔をされたり拒否されたり、はじめはそんなことばかり。心が折れそうになったことも数えきれないほどあります。
それでも。まだ家族でいたいと思う気持ちがあるなら、やれるだけのことはすべてやる。
男性の協力が得られる女性とは、男性に参加してほしい、期待している、とはっきり主張できる人なのだ。
たとえて言えば、もうやることは「決まり!」とみなし、あとはどうすればやり遂げられるか、だけを考えるタイプだ。
この本によると「愛情を込めつつ、動かない物言い」が効果的だそう。
悩んでいたり悪いなーと思っていたりすると、結果は相手任せになってしまいます。そうではなくて「やること自体はもう決定!」という姿勢を崩さない。そして、相手にハッキリと主張することが肝心だと。
結論とそこに至るまでの過程
本の最後に彼女なりの結論がまとめられているので、一部挙げてみます。
- 彼に私の心を読むことはできない。彼はまったくそんなことができない
- 文句を言うのをやめて、やってほしいことは明確に伝えよう
- 「ありがとう」と言う。何度も言う
これ、私が行き着いた結論とまさに同じでした。
- 普段からきちんと会話をする
- 相手を気遣う気持ちを忘れない
とてもシンプルで、でも毎日意識していかなくてはいけないこと。そこまで来るのに本では1年ちょっと、私たちは2年かかりました。
夫はこんな風に言っていました。
本音を言えば、それも面倒くさい。
でも何もしなくてドカンとぶつかるよりずっと楽。悩むくらいならやったほうが早いし、その方が毎日が楽しくなる。
著者の旦那さん流に言うとこうなります。
「予防医学的側面があるよな。一週間ベッドで倒れているよりも、五分の予防接種のほうが断然楽だ」
面倒には違いないんですよね。それは妻側からしても同じ。
でも、努力するようになった今の方がずっと楽しいし幸せ。それが私たちの答えです。
「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」がいわゆるHOW TO本と違うところ
メインは「答え」ではなく「変化の過程」
この本は小説的な書き方をしているため、いわゆるHOW TO本と比べると少し読みにくく感じることもあるかもしれません。
「問題⇒解決法」ではなく、
- 問題点
- それに対する各専門家の意見
- 意見を元に試した実例
- 以上を踏まえてたどり着いた有効手段・ポイント
というようにすべてがエピソードとして書かれています。時間がない・面倒な方は後半だけざっくり読んで、具体的な手段やポイントを知るのもあり。
でもせっかく「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」を読むなら、むしろ前半をメインに捉えてほしいなぁと思います。
著者さんご夫婦の限界だった日々・いろいろと試してもなかなかうまくいかない過程を疑似体験でき、だからこそ最後に彼女に行き着いた答えをリアルに感じられます。
耳が痛いフレーズを読ませる「共感力」
本の中では少々(かなり?)耳が痛い箇所も出てきます。たとえばこんなフレーズ。
ただ『私が料理をしたんだから、あなたがお皿を洗ってね』と言えばいいじゃないですか。
君がいついかなるときも、自分だけが正しいという怒りに溺れた被害者を演じているのであれば、もうお手上げ。
すべておしまい。
いきなりこのフレーズをぶつけられたら「いやいや私なりに頑張ってるよ!」と受け入れられないと思うんです。
でもそういう反発は、本の中で彼女自身がやってくれます。「だって私にもガス抜き(苛立ちをぶつける)は必要なんじゃない?」というように、専門家相手に食い下がってくれるんです。
彼女に共感する気持ちが強いからこそ、耳に痛いフレーズも読みやすい。これこそがこの本がいわゆるHOW TO本と違うところです。
「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」まとめ
「家族として生活していくだけなのに、ここまでしなきゃいけないの?」
そう思う人もいるかもしれません。気を遣って、話し合って、交渉して・・・
本の中で著者さん自身悩む場面が出てきます。でもそこで専門家から返ってきた意見はこうでした。
「もしこれが事務処理のように感じられて、本来ものごとが進むように自然でないと思うのなら、本来ものごとが進むような自然な方法なんて存在しません」
「カップルは交渉し続けるべきだし、そしてそれにはコミュニケーションと調整が求められますね」
ここまで言い切られると気持ちいいな、と。
「カップルには、コミュニケーションと調整が必要」
このことを双方が意識できれば解決できることがほとんどなのかもしれません。
今回は夫婦関係について書いてきましたが、金銭問題やセックスレス・親子関係についても書かれています。
これは夫婦のための本ではありません。家族のための本です。
私たち家族の人生のために。今であれば間に合うはずだ。
ぜひ、読んでみて下さい。
今悩んでいるあなたも、うまくいっているあなたも、男性も女性も、ありとあらゆる方にオススメします。
これは、新米ママさんにおすすめしたい!
私も読んでみよう!と、共感したので
ブログにリンクを貼りました。
http://makita-shop.ocnk.net/diary-detail/2892
ダメな時は連絡下さいませ
共感ありがとうございます!
リンク嬉しいです^^
本当におすすめできる本だったので、ぜひ!